病み上がり(!?)の肝玉母さんと木曽駒へ。
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実はこの梅雨明けの時期、一人で千畳敷から空木岳へと行くつもりをしていた。
檜尾避難小屋で一泊すればなんとか行けるだろう。
そこに肝玉母さんからどこかへ行きませんかとお呼びがかかった。
これ幸い、渡りに船!
ところが避難小屋は今の自分には少しキツイ、小屋泊まりにして欲しいという。
なるほど...
彼女の体調も考えて、木曽殿山荘に予約の電話を入れたら、その日は予約で一杯だと言われてしまった。
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am7:00 千畳敷到着

ならば山域を変えよう。
御嶽山の濁河温泉から五の池小屋に泊まるのはどうだろう。
広い頂上を巡ってみようと思い立った。
御嶽山の頂上のお池巡りは、前から行きたいと思っていた。
で、泊まりなら濁河コースを登りきったところにある、五の池小屋がいいだろう。
予約の電話を入れたら、ここも一杯と断られた。
アチャ、どこ行きゃいいんだろ...
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am7:15 出発

下界が暑いのでそこから逃れたい...
標高があり涼しくて、出来るだけ近いところ、に行きたいと思う...
ダメもとで一番近い? 宝剣山荘に電話してみた。
すると...
だいぶ混んできたので、隣の天狗荘で部屋を取っておきます、という返事だった。
った。
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それはそれで都合がいい。
いつも憧れている三ノ沢岳に肝玉母さんを案内しよう。
そして、宝剣を越えれば、宿じゃないか。
時間があれば木曽駒も往復できる。
そしたら次の日はロープウェイを使わずゆっくり一般道を下りてこよう...という次第。
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肝玉母さんに、朝の4時に我が家に来てくれないかと「お願い」したらニベもなく断られた。
結局、夜11時過ぎに出発し、現地で朝まで仮眠することに相成った。
その夜は外せない飲み会があり、早めに切り上げて家に帰り大急ぎで支度した。
自制してそんなに飲んでないが、車も運転も肝玉母さんだ。
道中、寝ようとしたが眠れなかった。
深夜に菅の台の駐車場に入ったが、車の数はそこそこの入りだ。
さっそくシートを倒して眠りについた。
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5時前に目が覚めたら駐車場もかなり詰まってきていた。
係りの人に聞いたら、5時15分が始発だがその前に臨時が出て、順次出発になるという。
身支度を整えて列に並んだら、既にかなり後ろの方である。
それでも、バス、ロープウェイを乗り継いで千畳敷に着いたのが、am7:00なら大いに結構というものだ!
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ご覧の通りの上天気!
しかしロープウェイ駅では、しきりに午後の雷雨夕立に注意を呼びかけていた。
黄色い花が一面に咲いている。
千畳敷は高山植物花盛りだ。
私はほとんど名前を知らない。
でも癒される。
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沈着冷静合理的、時に辛辣な肝玉母さんも、ここでは実に慈愛に満ちた柔和なご尊顔!
花の名前を教えたりしてくれるが、私には馬耳東風である。
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ノンビリと写真を撮りながら登っていく。
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天気も良く、涼しく、花いっぱい!
夏はやはり高い山だね!
別天地!とはよくぞ言った!
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ガスが湧いてくる。
ロープウェイ駅では午後からの雷雨に注意を呼びかけていた。
このところ毎日、夕立に見舞われているようだ。
来る前にも千畳敷をライブカメラでチェックしていたらやはりそんな様子だった。
この日から天気は少しずつ好転していく兆しは見せていたが...
三ノ沢岳にいくのはやめたほうがいいかもしれない。
森林限界を越えた稜線通しだ。
途中雷雨に襲われたら...まして宝剣の鎖場で雷にあったら...
考えただけでもゾッとしてしまう。
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三ノ沢岳は諦めて、のんびり木曽駒の頂上往復などしてゆっくりしようかなあ...
オレが生き永らえていられるのも、そんなひ弱なメンタルだからかも知れない。
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これはコバイケイソウだ!
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涼しいところで花を愛でながら...
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am8:00 極楽平到着!
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三ノ沢岳にお目通し。
時間的に行っていけないことはないだろう。
しかし...万が一...
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大きくて端正な山容、三ノ沢岳2847m
中央アルプスの主脈から外れているということにもまた、心惹かれてやまない。

以前の三ノ沢岳の拙ブログ記事
http://yari-hotaka.doorblog.jp/archives/cat_1273189.html

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am8:20 三の沢分岐

宝剣岳はすぐそこ。
その向こうの中岳、木曽駒ケ岳も臨める。
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三ノ沢岳は今日は諦めたが、少し稜線を辿ってみた。
目の前の極楽尾根のピナクル(岩塔)に目が行く。
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三ノ沢岳への道を少し下り、稜線上の一つ目の突起の上に立つ。
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am8:30

合掌...
空木岳で遭難した方のプレートがあった。
ここから空木がよく見えるのだろう.
今日はあいにく空木には雲がかかっている。
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肝玉母さんも続く。
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三ノ沢岳に一人で向かう女性...
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主稜線と三ノ沢岳に挟まれた伊奈川本谷
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そしてなんども撮ってしまう三ノ沢岳。
岩場嫌い!と言いながら肝玉母さんも上がってきた。
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綺麗に刈り揃えたような緑のハイマツの山肌がとても美しい。
空木岳には雲がかかっている。
梅雨明けといえど、まだ上空には寒気が残っていて大気は不安定のようだ。
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稜線上を行き交う登山者にドラマがある...
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かなりの勢いで雲が湧いてきたがまだ余裕はある。
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宝剣岳西面
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宝剣岳の頂上をズーム
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肝玉母さんもこの風景を気に入ってくれただろうか...
三ノ沢岳は放棄しよう。
彼女はまだ若いから、この先にも三ノ沢岳に来る機会はあるだろう。
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天狗岩、頭には稜線から簡単に行けるそうだが...
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am9:10 再び 三の沢分岐

稜線に戻り補給。
肝玉母さんは「病み上がり」というのに体調は絶好調。
私は不摂生と寝不足でやや、高山病のケが...
昔から、2800m超えると頭痛がする時があった。
今日もそんな感じだ。
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合掌...
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さあいよいよ宝剣の南陵の核心部に入る。

以前の記事は
http://yari-hotaka.doorblog.jp/archives/42038240.h
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眼下に垣間見える千畳敷
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コバイケイソウも花盛り
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難路といえば難路...
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要所にはガッチリとした鎖があり心強い。
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こうやっていくつかの小ピークを越えながら本峰に近づいて行く。
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鎖もあるし、足場もしっかりしてるから安心だ。
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先に登ってもらい盗撮する...
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写真が前後してるかも知れないが気にしないでおこう。
痩せた尾根をたどりながら、いくつかの小ピークを越えていく。
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白いというより淡い薄黄色のシャクナゲ...可憐なり。
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千畳敷散策路。
カールの舌端のモレーンの手前に池がある。
これも氷河の名残だ。
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斜面には高山植物の花が群生している。
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こんな絵柄に惹かれるのだけど、残念ながらややピンボケ。
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花が咲いているのが嬉しい。
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ここを登れば頂上だ。
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am10:00 宝剣岳頂上

久しぶりに頂上の岩塊に登ってみた。
手がかりがあり難しくはないが、滑ったら命は無い。
頂上にタッチすればいいぐらいのところだが、肝玉母さんの手前、張り切っちゃったかな(笑)
流石にここには肝玉母さんを誘えない。
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宝剣岳頂上2931mの岩塊上に座り(立ったままだと危険なので)四方を撮ることにした。
千畳敷カール
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伊那前岳方面への尾根。
最高点は2911m
明日はあそこを辿って下山する予定だ。
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乗越浄土の広場の向こうに濃ヶ池、将棋山方面の中ア主稜線が続く
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千畳敷カールの向こうに檜尾尾根や空木に続く池山尾根が見えているはず。
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崖っぷちな二人。
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辿ってきた稜線を振り返る。
空木岳、南駒ケ岳に通ずる。
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スマホ撮影中の登山者。
中ア最高の木曽駒ケ岳2956mと、手前画面右端の中岳2925m。
木曽駒の向こうに木曽前岳2826m、その向こうが麦草岳2733mか...
中アではこの辺り、木曽駒、宝剣周辺が2900mを超えて最も高いところだ。
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宝剣の頂上岩塊と木曽駒
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三ノ沢岳2846m
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手前宝剣山荘となりが天狗山荘。
運営者は同じのようだ。
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下降路を振り返る。
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至近から天狗岩
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am11:00 宝剣山荘着

宝剣山荘でとりあえずチエックイン1泊2食9500円
部屋は天狗山荘の2階203号室。
ついでに醤油ラーメン900円とビール350ml600円を所望。
醤油ラーメンのスープはやや塩辛かった。
肝玉母さんにビールを勧めたところ意外にも一口飲んだではないか!
彼女がアルコール類を口にしたのを、ほんの一口だが、初めて見た気がする。
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部屋はまだ掃除中で入れないというので木曽駒の頂上を往復することにした。
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天狗岩には薄い雲がまとわりついている。
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中岳2925mへの登り。
小屋から、たかだか高差50m前後の登りだが、一度休んだ身には結構こたえる。
息が切れてしょうがない。
肝玉母さんはますます快調だ。
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中岳から頂上を臨む。
さすがに人も多い。
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小屋を過ぎて中岳を振り返る。
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パノラマ撮影をしてみた。後方左から伊那前岳、宝剣岳三ノ沢岳、手前は中岳
だんだんと雲が厚くなってきた。
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木曽駒ケ岳のさしずめ目抜き通りである。
帰りは中岳の巻き道を通って帰ろう。
もうかなり息苦しくなってきた。
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am11:45 木曽駒ヶ岳頂上着

肝玉母さんに30m差をつけられて、這々の体で頂上着。
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広い頂上風景。
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思いおもいに憩う人たち
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カメラを構える女性
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それぞれの頂上
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馬の背、将棋頭山方面か、もう多分行く機会もないかな...
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微笑ましい母子。
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方位プレートも磨り減って判読不可能
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肝玉母さん、木曽駒ケ岳に初登頂!
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いよいよ雲が厚くなった。
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駒ヶ岳頂上山荘
テント場に3~40張
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木曽側に少し下ったところに頂上木曽小屋、一昔前の風情だ!
強烈な季節風に耐えて生き延びている!
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帰りは中岳の巻き道をたどる。
積雪期は閉鎖と書いてあるが納得。
西からの強烈な季節風が雪を叩きつければ、たちまち登山道は谷側にスッパリと切れ落ちた氷雪壁となるだろう。
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 pm12:30頃、小屋に戻り部屋に入った。
まだ時間が早いせいか誰もいなかったがそのうちに少しずつ人が入ってきた。
私たちの部屋は6人が入りますと言われたので、この狭い部屋にどうやって6組の布団を敷けばいいのか。
あれこれと敷いてみて結局5組の布団に6人寝れるように布団をセッティングした。
まだ時間は午後1時半ごろ。
肝玉母さんは体力を持て余しているのか、濃ヶ池の方に散策に行ってくるという。
私は寝不足と頭痛のため、このまま部屋で休むことにした。
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しばらくウトウトして目が覚めたら雷鳴が轟き、雨が降っているではないか。
夕立だ!
とっさに時計を見たら3時を回っていた。
小屋の玄関に降りたらたくさんの人が雨宿りしている。
私は2階に戻り肝玉母さんのザックを開けて、雨具を探した。
果たして...雨具は残っている!
彼女は、私の見るところ、寒さに強い方ではない。
ずぶ濡れになってどこかで震えていないだろうか....
私は自分のカッパを着込み、彼女の雨具を持って外に飛び出した。
頭上では雷鳴が轟いて、雨がかなり激しく降っていた。
怖さも何もない...一刻も早く肝玉母さんと出会わなくては...
その一念だ。
もう3時半を回っていた。
そろそろ帰ってくる時間ではある。
コースは稜線通しではなく、浅い谷だが森林限界は超えていて、身を隠すところはない。
雷は遠くなったが雨はまだ降り続いている。
小屋から15分ぐらい下ったろうか、ハイマツの隙間からチラッと赤い服が見えたような気がした。
すぐ、つづら折りの死角に入り見えなくなった。
あるつづらを折り返したら、すぐ先に肝玉母さんがニコニコ笑いながら近づいて来るではないか。
私は大きな声で彼女の名前を呼んだ!
大げさかもしれないが、心の芯から安堵の胸を撫で下ろしたのだった。
彼女はズブ濡れだ!
私が持っていった雨具を差し出すと、今は動いているから寒くない、カッパを着ると濡れた服で冷えそうだから、大丈夫!とのこと。
帽子があるだけで全然違うわ...と彼女。
気丈である!
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小屋に着く頃にはだいぶ小降りになっていた。
小屋では、同室のパーティが彼女の着替えのために部屋を開けてくれた。

5時の夕食時にはもうすっかり雨は上がっていた。
夕食が終わり、私はすぐ布団に入り寝落ちした。
途中目が覚め、それからの長い夜を輾転反側...

同室のパーティは頂上で御来迎を見たいと、明け方4時頃には出発した。
窓についた水滴を拭い、空を眺めて見た。
大気が澄みきっているというわけではないが、満天の星空である。
やがて部屋に明かりがつき、身支度を整えながら5時の朝食を待った...
 
(②ロープウェイを使わない下山にやや疲労感と極私的満足感)に続く。