正月休み明けの週は、半ばに寒波があり、御在所の氷もさぞかし発達したことだろう。
3連休の中日の13日に、御在所に氷でも見物に行かないかと岳友たちに誘いをかけたが、見事に振られた。
14日なら...という返事だったがその日は私がまずい...
それならと、10月に鎌ヶ岳の鎌尾根を一緒に歩いた肝玉母さんに、雪の鎌尾根を歩きませんかと誘ったらOKしてくれた。

私にとっての冬山は...
アプローチはノーマルタイヤで行けるところ。
ひとりでも確実に日帰りできるところ。
ついでに言えば猛獣と遭遇しないところ!
...となると鈴鹿か伊吹しかない...という貧困さ、小心者丸出しのリアリストである。
しかし古希にもなって、アルプスだ穂高だと気張れるはずもなし。
どこでもいい手軽に冬山の気分に浸りたいだけだ。

冬の鎌尾根は、私の中ではマンネリ化してきた感がある。
2011年に登山を再開して以来、毎年のように通っていた。
痩せ尾根を伝っていくつものピークを越えていく醍醐味があるので、つい何度も足を運んでしまうのだ。
雪がつけば...まあ、多少はアルペン的気分に浸れるのが魅力である。
しかし昨シーズンは2度チャレンジして2度とも途中撤退している。
その前には、鎌尾根の最後の方で登山道から投げ出されるほどの謎の大転倒をしている。
老いのせいだろうか、それらが結構トラウマになっている。
49864419_2452630371478014_5277376442882064384_n
今回、6時30分にインター近くのいつものところで待ち合わせ....というとさすがの肝玉母さんもドン引きだ。
毎日、身を粉にして働いている私にそんなに早起きしろというのか!!!とハラワタが煮えくりかえりそうになるのも理解できないわけではないが...
これも老い盛んな近年の吾輩のトラウマのなせるワザ....
_DSC8254
7時15分、宮妻峡の駐車場を出発、林道を上がる。
7時49分登山道の入り口に着いた。
50314524_2452629778144740_2764320601874104320_n
林道にほとんど雪はなかったがここにきてこんな感じだ。
fullsizeoutput_2d43
山道に入っていくらも行かないうちに、先を歩いていた肝玉母さんの金切り声にも似た悲鳴!
10~15m先に黒々としたイノシシ!
登山道を横切っって藪の中に消えた。
リアルや!目が合ってしまった!と興奮する肝玉母さん!
イノシシ年、これも何かの福運に違いない!
_DSC8256
標高が600から700mにかかる頃から登山道に雪が出てきた。
昨日の土曜日にいくらか人が入った後があるだろうとタカを括ってきたが、意外にも一人の足跡がバケツ状に残されているだけである。
fullsizeoutput_2d44
足のもぐった跡を避けてコースをとるので足跡が沢山になる。
fullsizeoutput_2d45
滝の下あたりのゴルジュは結構やっかいな登りとなる。
_DSC8259
氷瀑ができるところだが見る影も無い。
539615_439416086132796_1457329956_n
過去の写真の中から一番迫力ある氷瀑のものがこれ。(2013.2.11撮影)
古いシモンのピッケルを打ち込んで、ぶら下がっては見たがシャレはここまで...
この氷瀑も3日後には、中間部がごっそり落ちていた。
寒波来襲の直後でなければ、なかなかお目にかかれないようだ。
_DSC8260
9時17分
水沢峠に這い上がる。
そのまま休まず上を目指した。
fullsizeoutput_2d46
空の深い蒼さに肝玉母さんが歓声をあげる。
正月もとっくに過ぎ、陽の光も日ごとに明るくなるので、
空の蒼さが際立つ。
稜線には強くはないが冷たい風が吹いている。
かなりの雪量である。
直近の降雪ではない。
先蹂者のバケツはあるが深く潜ったりの苦労の跡が偲ばれる。
その轍を踏まないように別の足跡を残したりしていかなければならない。
そしてまた、私たちも足を取られて身動きできなくなったりするので、結構苦労する。
スノーシューがあれば問題ないのだろうが....
fullsizeoutput_2d47
入道ヶ岳905.5m
その向こうに伊勢湾が黄金色に輝いている。
_DSC8264
鎌ヶ岳1161mには眩しいくらいに光が降り注いでいる。
_DSC8265
10時
水沢岳頂上付近から鎌ヶ岳へ至る道を眺める。
かなりの距離感がある。
_DSC8266
雨乞岳1237m
49947567_2452630071478044_1607568304266805248_n
水沢岳からの下りは不安定なザレたところ、きのこ岩のところから始まる。
アイゼンはいらないようだがやや緊張する。
fullsizeoutput_2d49
途中から逃げるように右側の雪渓を利用した。
_DSC8268

fullsizeoutput_2d4c
10時20分
きのこ岩を下りホッとして安定した陽だまりで休憩。
fullsizeoutput_2d4d

_DSC8272
11時10分
西端尾根分岐、ここから鎌尾根が始まる。
ここで先行の人に追いついた。
トレールがあって助かりました、とお礼を述べたら、トレールがないおかげで楽しんでますとの答え!
巨大なミレーザック、四日市の人で昨日入山して水沢あたりでテント泊したというロマン派の人だ!

ここにくる途中で鎌ヶ岳からやってきた人とすれ違った。
6時半に宮妻峡を出てカズラ谷から鎌ヶ岳を超えてきたと言っっていた。
カズラ谷コースは氷結していてアイゼンがよく効いたとのこと。
こんな雪の時はその方が楽かもだ。

雪が降っていくらか日にちが経っているが、根雪の固い層がないので、足跡を辿っても、深く足を取られることが多い。
結構苦労している。
fullsizeoutput_2d4e
ポーズをと言えばVサイン。
天気が好い ので精神的にはとても余裕だ!
_DSC8274
いざ参らん、鎌尾根核心部。
_DSC8275
昨秋行ったクラシ、イブネ辺りが遠くに見える。
一月半前、11月末日だった。
_DSC8276
西端尾根から降りたところ。
雪深くアイゼンは必要ない。
_DSC8277
鎌尾根最初の「難関」は衝立岩なるところ。
先行者は直登を試みている。
カメラを向けたら顔をそむけられた。
一般ルートはここから岩伝いに左下方へ進み鎖に導かれて登る。
鎖が半分凍てついた雪に埋もれているがなんとか突破できた。
_DSC8278
こんなところで吹雪かれたくないね!
fullsizeoutput_2d50
人間の無粋なトレイルは自然の滑らかな形状とは対照的。
可愛い小動物の足跡も多い。
50210437_2452630044811380_2590184752040378368_n
雨乞岳からイブネ、クラシ....あの辺りは鈴鹿で一番好きなところだ!
_DSC8281
雪の細い尾根は季節柄、とても楽しい。
天気が良いせいもある。
_DSC8282
稜線では強くはないが冷たい風が吹き抜けている。
ここは風が強いせいか雪が全くないところもある。
fullsizeoutput_2d53
稜線上では風の弱いところを選んで一度休憩した。
こうして鎌ヶ岳に近づいて行く。
fullsizeoutput_2d54
岳峠直前、鎌ヶ岳から下りてくる二人を発見。
fullsizeoutput_2d55
鎌ヶ岳本峰への登り。
fullsizeoutput_2d56
13時30分
頂上到着。
背景にはイブネ、クラシ。
鎌尾根に結構時間を食いました。
雪だるまが迎えてくれた。
fullsizeoutput_2d58
ランチラーメンタイムとする。
やはり温まるね!
fullsizeoutput_2d59
14時15分。
水沢岳からここまでを振り返り、さあ下山開始。
一応アイゼンを装着した。
50077629_2452630321478019_3769507884472205312_n
雲母峰888mの向こうはスカッとした北勢平野、伊勢湾
49898507_2452629631478088_3845527907963240448_n

_DSC8291
このシルエットが鎌尾根の魅力だ。
_DSC8292
大気はいよいよ澄んで、早春の陽は高い。
_DSC8294
14時50分
カズラ谷分岐
ここから幾ばくも行かないうちにアイゼンを外した。
_DSC8295
陽が、県境稜線の向こうに沈む直前の写真。
_DSC8296

49845111_2452629828144735_5691852769904820224_n-1
16時
カズラ谷に下る直前に落ちる美しい滝。
この滝をカズラ滝と呼ぶ人もいて。今後は私もそれに習いたい。
ここを過ぎればいくらも行かないうちに林道だ。そしてすぐ駐車場に着く。

16時15分駐車場着。
アクアイグニスで温まって帰りましょう!
肝玉母さん、今日はお付き合いいただきありがとう!