ご近所山友さんにドタキャンを喰らいおにぎりを作る気力も無くなった。
といって山に行く気がなくなったわけではない。
食パンの残りの塊と水道水とチョコ、キャンディーなど適当に放り込んだ。
おにぎりも食パンもさして変わらんだろう。
何とか1日ぐらい持つさ。
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登山口ですぐ出発できるように身支度を整えてから家を出た。
一人の身軽さ、身勝手さ、いろんな野望を抱いて未明に御在所に向かったものの、サービスエリアでシート倒して目をつむったら、いつの間にか7時前、しっかり陽が昇ってるじゃん・・・
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いい天気だ。
国見尾根を登ろうと決めていたが、こりゃヒョッテしてそこから裏道下降ではなくて、ハライドへと足を伸ばせるんじゃないかなと色気が出てきてしまう。
七時半頃スカイライン冬季閉鎖ゲートの下に置いた車を出発した。
風が冷たいが歩いているうちすぐ暖まった。
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7時35分。
スカイラインゲートのあたりはこんなものだが上の方は雪が期待できそうだ。
2週続けて南岸の低気圧が太平洋側に雪を降らせた。
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新生の日向小屋前に出来た新しい透過型堰堤。
少し下流にある堰堤が出来た当時はこんなもの本当に要るのかなあ、どうでもいい工事でゼネコンだけ儲けさせているのじゃないのか・・・と勘ぐったが、
先年の豪雨で見事に上まで埋まってしまった。
あの堰堤がなければ、湯の山温泉街も大変なことになっていただろう・・・
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7時50分。
日向小屋。
今度は泊まりに行くつもりだ。
昔そうしたように・・・
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御在所岳を見上げる。ルンゼにはタップリ雪がついている。
前尾根もこうやってみると立派なツルムではあるなあ。
あんなとこも冬にアイゼン着けて登っていたんだっけ・・・
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登山者もチラホラ。
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8時15分
さて藤内小屋も素通りして国見尾根方面へと橋を渡る。
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ここも冬に三年連続。無雪期を入れると4年も通っている。
特に2年前は息子のテントを借りて正月明けに深い雪を踏んでやっとこさ尾根を辿り頂上付近で一泊した。
四日市の夜景が印象的だったなあ・・・鈴鹿で稜線近くにテントを張ったのは初めてだった。
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国見尾根の急な登りは嫌いではない。
この頃では衰えゆく自分試しの感がなきにしもあらず・・・
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9時23分。
けっこう時間がかかっているなあ・・・
途中にあるこの岩に「界」の彫り文字!
今まで気がつかなかったのか、記憶がないだけなのか・・・
深く追求するのはやめよう・・・
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登ってきた道を振り返る。
立派なトレースがついているのでまあ、楽だ。
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樹林が切れて展望台のような平らな岩のテラスがあるところにきた。
9時30分。
御在所のの眺望がこの尾根に入ってはじめて開かれる。
まだ登山靴のママで行けそうだが、ここでアイゼンを着けることにした。
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陽のあたらない御在所の北面はまだ真冬の厳しさだ。
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ゆるぎ岩はまだ遥か上の方だ。
もう一踏ん張り・・・
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国見尾根から隣の尾根の眺め。
強い日差しと雪景色。
美しいなあ。
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冬景色の藤内壁。
中又の氷柱とバットレス
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風紋。
冷たい風で固くクラストしている。
ここから揺るぎ岩までの間は風の通り道になっている。
雪が風に飛ばされて全く無いところもある。
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9時55分。
揺るぎ岩に着いた。
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揺るぎ岩から一段上の岩塔。
天狗岩?だっけ・・・
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鈴鹿の山並みが見えた。
釈迦、竜、藤原、御池・・・
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当然、ゆるぎ岩にもその上の岩塔にも登ったが今日は誰も写真を撮ってくれる人がいない。
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下から3分の2登ったところにクライマーが二人いる。
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おお、安物のカメラでも見えた!
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これは奥又の氷瀑。
クライマーが見える。
上と下でやり取りしているコールが聞こえると胸がざわつきますなあ・・
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奥又のクライマーをズーム。

ここで昔はけがした人を背負って降雪の中をザイルで下降したことがあったなあ・・・
いかにも人が落ちる独特の異音・・・すぐに駆けつけたが亡くなられた方は既にシュラフに包まれていた。
ここにシュラフを持って来る人がいるのかと、その手回しの良さに妙に感心した記憶がある。
3人パーティのセカンドが先ず落ちて、上の人が引っ張られるように芋づる式に落ちて一人が亡くなられたのだった。
トップの自己確保が甘かったと指弾するのは簡単だが・・・事故は様々な場面に潜んでいる。
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辿ってきた国見尾根を見下ろす。
ここに初めてきたのは岳友Nに連れられて、だった。
夏の暑い頃だったと記憶している。
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これは、氷瀑の入門コース前尾根から落ちるP2ルンゼだ。
この間登り損ねたところ。
こんなに状態が良いのにクライマーがいない。
まだ時間は10時を回ったところ、人出はこれからなんだろうか・・・
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鈴鹿山脈の北方稜線、なんて言い方はしないだろうが・・・
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一段上の岩塔の天狗岩?のてっぺん付近ですな。
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てっぺんからマイリュックを見下ろした。
風の通り道にはこの通り雪はない。
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てっぺんにはなぜかリングボルト。
昔、ここに情熱を燃やした?遊び心のある人がいた・・
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10時35分。
やれやれ、県境稜線に合流。
藤内小屋から2時間20分もかかった・・・
国見尾根にはしっかりしたトレースがあったが、今日は日曜日だというのに誰にも会わなかった。
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僅かに登山道を外れたところにある。
しっかりしたトレールは石門までしかない・・
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フーム!!!
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柔らかな曲線は、何となく女人禁制的だわ・・・
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妙なるご利益があるかしら・・・
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10時43分。
半年ぶりの頂上だ。
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この岩のてっぺんが頂上。
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鈴鹿主脈の素晴らしい眺め!
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雨乞岳。
雪深そうだなあ・・・
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最近のワシのお気に入りクラシ、イプネ。
雪のある時に行きたいなあ、日帰りといわず、1泊でも2泊でもいいから・・・
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ムムッ、ハライド・・・
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韓国で買った断熱座シート250円くらい。
こんな雪の上ではとても具合がいい。
食パンを齧り、チョコレートを噛み砕き、名古屋の水道水で流し込むチープな食事。
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さて、これからどうしたもんだろうと考える。
国見の頂上から北の方にしっかりとトレースがあった。
さっき国見尾根を登っている間はさっさと登って日向小屋でビールでもしようと思っていたのだが・・
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まだ11時前だ、ハライドに回ろう。
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国見を北の方に下りはじめたら登って来る人がいた!
藤内小屋から初めて人に会う。
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朝明から根の平峠を経由して来たそうだ。
たまに人に会うと嬉しいね。
ハライド方面へのトレールもあったそうで心強い。
尾根芯を外さず腰越峠への下りの最後が急だよとのアドバイスをいただいた。
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国見岳の北面。
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青岳。
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11時13分。
ほんとに私の記憶力はヤバいことになっている。
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去年夏にきた時は、青岳のピークから直接腰越峠に下ったと思っていたが・・・
下りはじめてテープの標識が見当たらず引き返した。
青岳を越えて少し下ったところにハライド、腰越峠、三岳寺跡方面への標識はあった。
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11時27分。
きのこ岩はパス。
カメラのレンズに着いた雪が溶けて水滴になってしまった。
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登りの足跡がひとつあるだけ・・・
人ごとながらこんなマイナーなコースをとる方に座布団一枚!
私の行く手を導いてくれる。

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カメラのイタズラで・・
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12時。
あ、足跡が無い・・・
あの足跡は藤内小屋、三岳寺跡からのもので、腰越峠、ハライドへの道はこの通り。
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ハライドへの下りは、夏に来た時もそうだったが、道もわかりづらく最後は嫌になるほど急だった。
見通しの悪い時はただですら見つけにくいテープの標識を見失う可能性も大きくなる。
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で、道に迷ったらひょっとしてここを登り返さなければならなくなるかも知れないと思い、歩幅は出来るだけ短くとるようにした。
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ハライドへのギャップはまだまだ深い。
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急峻な下りに手こずりながら何とかここまでたどり着いた。
腰越峠にはここからもうひと下り
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釈迦ヶ岳
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12時半。腰越峠着。
腰越峠からハライドを見上げる。
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リュックを置いて空身で頂上往復。
急峻な雪壁か猛烈な薮。
アイゼンが効くので雪の斜面にルートをとった。
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12時48分。
ハライド頂上到着。
国見から2時間弱もかかってしまった。
頂上には朝明方面や風越峠からの足跡があったが誰もいなかった。
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釈迦ガ岳
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青岳の方から下って来た稜線
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釈迦ガ岳再び。
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明るい日差しの中、多度山。
春のようだ。
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そういえばこの間、釈迦にも登っているのだが印象が薄いなあ。
見晴らしが悪かったからだろうか・・・
腰越峠への下りはブッシュの中のテープを辿った。
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腰越峠から三岳寺跡を目指して下りかけたが200mも行かずしてテープの標識を見失った。トラバース気味に行くはずだが確信が持てない。
雪の上に人の通った踏み跡らしきものはまったくない。
つい沢沿いの歩きやすそうな斜面を下ってしまった。
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気がついたら手許の高度計が600mを切っている。
藤内小屋は650mくらい。
いくら何でもこれは無いと思い、登り気味にトラバースし沢や支尾根を幾つか越えた尾根の上にテープの標識を見つけた!
道に迷ったら沢を下るな、尾根を登れと!とはこのことかと納得。
この間、心がパニクって写真を撮る余裕が無かった。
大アルバイトの末、14時15分、三岳寺跡着。
天気がいいので助かった。
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14時35分。
ようやく、という感じで藤内小屋着。
爺さんのアブナいアバンチュールもここまでだ。
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日向小屋に挨拶してゆっくりスカイラインを下った。
伊勢湾が綺麗だ。
今日は少し頑張った感があるので、日向小屋推薦のグリーンホテルのお風呂に入って帰ろう。
春はもうすぐだ。
しかし山の方だけは少しでも長く冬のままでいてほしいのだが・・・