白山へ ひとり夢芝居プロローグから続き

昨夜、国道のトンネル内の事故のショックも治まらないまま白山公園線に入り、隣のカフェの犬に吠えられながら平瀬登山口の避難小屋に入った。
当然一人。
薄気味悪い気がしないでもないが、車で眠ることを考えれば天国だ。気を取り直してカンビールを空け眠りについた。
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浅い眠り、ウトウトしたと思ったら3時半だった。今の時期はこの時間から東の空が白みはじめる。3時50分に起きることにする。
体力の無いものは早起き早立ちが基本だ。
一年以上前に買った乾燥五目飯を作って腹ごしらえしたが、水の量を間違えて、おじやみたいになってしまった。
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なんとか食べたが古かったせいか、このあと数時間、胸焼けに・・
女性ひとりが車で到着。
老人の私を警戒してか女性が歩き出す気配はなかった。
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だらだらと身支度を整えて歩き出したのは5時前。
例によって、時間は十分、気にせず、ゆっくり歩き、よく休み、しっかり補給、と自分に言い聞かせる。
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登山口が1200mちょっとだから、頂上までの標高差はざっと1500。日帰りとしては私の限界だろう。
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平瀬道はよく整備されている。名古屋からも近いのでとても便利が良いというのがわかった。
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柔らかな朝日は残雪の山肌をオレンジ色に染める。実に気持ちがいい。
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名前なんて知らなくていい。こんな花が迎えてくれれば心もやわらかくなる。
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本当に梅雨かい、というぐらい気持ちよく晴れ渡った。恥ずかしながら、白山を取り巻く山の名前も知らない。
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早速雪渓。白山公園線がオープンして数日。足跡にそれ以前のものもあるのだろうか?
雪が緩いので、アイゼンは不要だ。
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白水湖を振り返る。
鳥もしきりにさえずる。ウグイス、カッコウは私でもわかる。
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いい天気に感謝!
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三方崩山と奥三方岳。
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いつもはさして関心がない植物に目がいく。心の余裕のなせる業か。登り出してまだ人に会ってない。嬉しいシュチエーションだわい。
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雪の残る山肌。だから来たかったのだ。
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いきなり顔出す白山主峰。まだ、標高差は1000m以上。
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槍穂高連峰
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乗鞍岳
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御岳
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白水湖
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前掲の写真ともよく似てしまったが、雪の残る山肌フェチだから・・
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桜の一種かな?
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白山主峰
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大倉山を少し下りぎみに進むと
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すてきな避難小屋。昨日、もう少し早く着いたらここまで来たかったのだが。7時15分頃。
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ここは豪雪地帯だから雪の重み対策もスゴい。
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ログハウスだ。
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三方崩山もいつか登りたい。できれば雪のあるとき・・
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蒼空に岳樺の枝、つい撮ってしまう。
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こんな雪渓と夏道が交互に現れる。
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平瀬道の尾根もよく崩壊しているようだが、こんな亀裂も至る所に見られた。
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カンクラ雪渓はむかし岳友がスキーをしたところだそうだ。
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広大な斜面はなるほどスキーとかボードにはうってつけだろう。
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大きな岩石が無く、土と小さな石クレで出来ている山は崩壊が繰り返されるしかない。
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雪はすでに奇麗ではないが雪のある山、本当にいいなあ。
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旗竿が室堂への道筋を示していた
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白山周辺の山の名前知らないんだなあ・・聞いても明日は忘れちゃうもんな・・
広大な這い松帯の緑、残雪の山に目を奪われる。
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これは別山だ。
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実際はこんなに遠い
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室堂の小屋では山開きに向けて準備が始まっていた。
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この辺りはまだ1m以上の残雪
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室堂から頂上をズーム
準備中の小屋の中で休んでいた人は別当から登って来たそうだ。
入れ替わりでバテ気味の私も補給休憩。
9時10分。
小屋の中では何人もの人が働いている。
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頂上への道はそのまま雪渓をつめる。先に行く人がいるので助かります。
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休みたいところだが我慢
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軽い足取りの2人組にあっという間に抜き去られた。
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それでも何とか頂上の御前峰着10時15分。
要塞のような石垣が季節風の激しさを物語る。
しかし今日は風もなく穏やかそのもの。
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向こうの山、なんて山か気になる。大日岳かなあ?能郷白山ではないようだ。
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三角点と頂上の碑
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目の前にある剣が峰。人影は無い。
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大汝峰
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池はまだ雪ノ下かもしれない。
私はどうしても剣が峰と大汝峰を登っておきたいと強く思った。
今度いつ来るかも知れないから。
ひとパーティー、ふたパーティーと登ってくる頂上に背を向けた。

白山ひとり夢芝居2に続く